土地を無償譲渡する時の税金は?
自治体や行政に寄付したい場合は?
近年では
不要になった土地を
無償で譲渡したいと
悩む人が増加しています。
その際にかかる
税金はあるのでしょうか?
また
自治体や国に
寄付したい場合は
どのような手続きが
必要なのでしょうか。
いろいろ解説していきます!
sponsored link土地の無償譲渡は贈与なの?
「譲渡」とは基本的には
不動産を譲る際に
対価を受け取ることを言います。
無償であげることは
『贈与』といいますが
不動産では
有償でも無償でも
「譲渡」と
いう言葉を使う場合が多いです。
そのため
お金を受け取らずに
譲渡した場合
『無償譲渡』と
いう言葉を使うことになります。
次では
無償譲渡する時の
税金について解説します。
無償でも税金は譲渡所得税?
無償で譲渡した場合でも
税金がかかるケースがあり
「みなし譲渡所得」とも
呼ばれますが
分けて解説していきます!
無償で譲渡した場合
土地を無償で譲った場合
原則として課税されません。
しかし
無償で譲り受けた人が
その後
売却して利益を得た場合
課税されてしまいます。
例えば・・・
Aさんが
2,000万円で買った土地が
3,000万円に
値上がりしたとして
その後
AさんがBさんに
土地を無償で譲渡した場合
Aさんは無償で譲っているので
税金はかかりません。
しかし
この時に
値上がりした金額の
値上がり益である
(3,000万円-2,000万円)を
Bさんがタダで自分のものに
してしまったということになります。
そのため
その後Bさんが
Cさんにその土地を売却した際に
譲渡所得の計算の中に
Aさんが持っていた間の
値上がり益1,000万円を
プラスすることになるのです。
このように
個人間の無償譲渡でも
税金が発生することがあることを
覚えておきましょう。
法人に無償で譲渡した場合
個人が法人に
無償で譲渡した場合
「みなし譲渡所得」と
される場合があります。
法人の場合
個人からもらった財産を
保有していても
売却しても所得税が課税されません。
最終的に法人に
譲渡することで
課税を免れてしまう可能性が
あるのです。
例えば
AさんがBさんに
贈与して
最終的にBさんが
法人に無償で譲渡した場合
AさんとBさんが
保有していた期間の
値上がり益の所得税の課税が
永久になくなってしまいます。
そのため
このようなケースでは
Bさんが法人に
無償で譲渡したとしても
売却して代金を受け取ったとして
「みなし譲渡所得」として
所得税を課税するのです。
自治体や行政に寄付したい場合は?
土地を売却しても
全ての土地に買い手が
つくわけではありません。
土地を手放したくても
手放せなくて
困っている人が
増加しているのです。
そこで
売却できないのならば
いっそのこと
寄付したいと考える人向けに
自治体や行政に
寄付する方法をお話していきます。
自治体に寄付する場合は
『寄付採納申請(きふさいのうしんせい)』
という手続きがあり
審査を受けることになります。
この制度では
行政が土地の審査をして
審査基準を満たしていれば
自治体に寄付することができます。
しかし
全ての自治体に
この制度があるわけではないですし
最終的には行政の判断で
決定します。
その他
行政とは別に
公益法人に
寄付する方法があります。
営利目的で
営業している法人ではないため
寄付する場合
譲渡所得税が発生しませんので
安心です。
しかし
公益法人も
その土地を何らかの形で
利用する目的がないと
寄付を受けてくれないので
いずれにせよ
審査が必要になります。
最後に
土地の無償譲渡について
お話ししました。
無償譲渡でも
税金がその後
発生する可能性があることを
お分かりいただけましたでしょうか。
自治体や行政に
寄付したい場合には
審査が必要だということを
覚えておきましょう。