住宅ローンの本審査に落ちたい!?
そんな場合の正しい対処法とは
新築の戸建てや
マンションを見に行った時
不動産屋の営業マンから
「人気物件だから
今決めないと
予約が入っちゃうかも」
なんて言葉をかけられて
焦って
申し込みをすることも
あるかもしれません。
でも冷静に考えてみたときに
支払いに不安を感じたりして
キャンセルしたくなることだって
ありえます。
また
申込金や手付金を
支払ってしまっている場合には
ローン審査に落ちて
申し込みを取りやめたい
気持ちになるでしょう。
今回は
住宅ローンの本審査に
落ちたいと思ったときに
正しい対処法について
お話していきたいと思います。
目次
住宅ローンの本審査とは?
住宅ローンの本審査について
まずは触れておきましょう。
住宅ローンには
大きく分けて
「仮審査」と
「本審査」があります。
仮審査は
ネットでの申し込み時に
審査をしても通らない人を
事前に審査するために行われます。
仮審査を
通す基準は
各金融機関で異なりますが
本審査にはそれなりの時間と
コストがかかるので
金融機関側も事前に
本審査に通せるかどうか
ネットでの入力フォームに
入力されたの個人情報で
判断するのです。
ネット上での入力フォームに入力する主な項目
- 完済時年齢
- 借入時年齢
- 年収
- 勤続年数
- 返済負担率
- 雇用形態
- 業種
- 家族構成
- 性別
- 雇用先の規模
- 融資可能額(融資率)
しかし
ネットでの
ローン審査申し込みではなく
金融機関の
窓口で申し込みをする際には
金融機関の担当者が
直接その場で
本審査に通せるかどうかの
判断をします。
住宅ローンの本審査の審査内容とは?
住宅ローンの本審査の
審査内容について
解説していきます。
住宅ローンの本審査に必要な書類は?
住宅ローンの本審査に
必要な書類については
主に以下の書類になります。
- 住宅ローン借入申込書
- 個人情報の同意書
- 団体信用生命保険申込書・告知書
- 本人確認書類(免許証・パスポートなど)
- 源泉徴収票・確定申告書など
- 物件に関する書類
- 他の金融機関の借入の書類
- 連帯保証人の確認書類
本審査を審査する会社は?
本審査を審査する会社を
解説していきます。
金融機関(銀行)
ローンを申し込んだ
銀行は本審査では
申し込まれた書類の内容や
銀行と申込者の取引履歴を
確認します。
保証会社
保証会社というのは
不動産の賃貸でも
よく聞く名前ですが
名前の通り
ローンを利用する人が
万が一返済できなくなった時に
ローンの残高を保証して
銀行に支払う会社です。
事前に保証料を
銀行からもらうことで
成り立っている会社です。
ですので
もしもローン利用者が
返済をしてくれないと
大損してしまうので
銀行よりもローン審査を
厳しい基準にしていることが
多いでしょう。
保険会社
保険会社の審査は
民間銀行の場合は
『団体信用生命保険』の
加入が必須なので
本審査では
生命保険会社が審査を行います。
『団体信用生命保険』は
生命保険とあまり変わらないので
生命保険に入る時の審査のように
健康状態の審査が行われます。
そのため
健康状態に問題がある場合には
審査が通らない可能性が
非常に高くなります。
物件の審査
物件の審査も
当然行われます。
その物件に対して
住宅ローンを
組みたいわけですから
物件に問題があると
ローン審査も通りません。
物件の担保価値の算定や
建築基準法に
引っかかっていないかの
確認が行われます。
物件の価値が低いと
判断されると
融資額が低くなる
可能性もあるのです。
納税の審査
納税の審査にも
銀行は行います。
「税金納付遅延」に対して
銀行はとても敏感です。
これは
銀行よりも
税務署のほうが
返済の権利が強いことが
関係しています。
つまり
貸し倒れが発生した場合
税務署の税金取り立ての方が強いため
銀行は返済してもらえない
可能性が上がってしまうので
税金の支払い状況を
しっかり確認するのです。
住宅ローンの本審査を落ちる人の原因は?
住宅ローンの
本審査を落ちる人の原因は
以下のようなことが考えられます。
- 建物が違法建築
- 建物の価値が低い
- 仮審査と本審査で情報に大きな違い
- 税金を延滞・未納
- 団体信用生命保険の審査落ち
大きな問題として
最初のローン審査の申し込み時と
本審査申込みの書類で
大きな違いがあると落ちやすいです。
「勤務先企業の状況」が
違っていたりすると
信用がないと判断されて
落とされやすいでしょう。
また
団体信用生命保険は
健康状態が問題点になり
審査落ちしてしまうことも。
住宅ローンの本審査に落ちたい!?手付金や申込金はどうなる?
住宅ローンの本審査に落ちたい!?
手付金や申込金はどうなる?
そう思ってしまう原因と
渡したお金について
解説していきます。
「住宅ローンの本審査に落ちたい」理由や原因
「住宅ローンの本審査に落ちたい…」
このような悩みに
直面することも
不動産の売買では
あり得る話です。
なぜなら
不動産の営業をしていると
物件を売るためのアプローチを
お客様に対して
しなければばなりません。
そのためには
新築戸建ての物件であれば
見に来ていただいた
お客様がご興味を持たれた場合には
「予約といった形で
申し込みはいかがですか?」
「すぐに決まってしまうかも…」
といったような
営業をすることが
多いです。
そこで
決断したお客様は
申し込みの証拠として
「預り金〇万円」や
「解約手付金〇万円」を
支払うことで
予約といった形になります。
今回の場合のように
「住宅ローンの本審査に落ちたい」と
思っている時点で
申し込みや契約自体を無しにしたいと
思っている状態でしょう。
申し込み金(預り金)はどうなる?
申し込み金(預り金)は
購入したい物件が決まった際に
予約のような形で
預かってもらうお金です。
つまり
その物件にたいして
購入の意思があるので
『予約を入れさせてください』
といった意味合いになります。
これを正確に言うと
「申し込み証拠金」といい
売買契約の締結前に
預けることで
契約後は手付金の一部として
あつかわれることになるのです。
この段階では
契約前ですので
契約不成立の際には
全額返金されるお金となります
「申し込み証拠金」を支払う場合には
以下のことを注意しましょう。
- 「申し込み証拠金」の領収書を受け取る
- 契約不成立で返却される確認をする
- 優先順位の有効な期日を確認
「申し込み証拠金」については
お金を預けた証拠になるので
領収書は必ず受け取りましょう。
そして
契約が不成立した場合の
トラブルを防ぐために
「申し込み証拠金」が
契約が不成立で
返却されるかどうかの
確認を取っておくと良いです。
いつまでの期日に
最終回答する必要があるのかを
確認しておきましょう。
手付金はどうなる?
「手付金」という言葉を
耳にしたことがある人は
多いと思いますが
売買契約の締結時に
支払われるお金のことで
契約が成立すると
売買代金の一部として
充当されるのです。
手付金は3種類あり
証約手付・違約手付・解約手付が
ありますので
それぞれを解説していきます。
証約手付
証約手付は
契約が成立したことの
証拠という意味があるお金です。
契約などが締結されるまでには
いろいろな交渉段階があり
どの時点で契約が成立したのかが
分かりにくいので
契約の成立を証明するための
お金ということですね。
違約手付
違約手付は
債務不履行があったときに
違約罰として
没収できるお金です。
これは
当事者の両方という意味で
売主の債務不履行の場合は
倍額を支払うことになります。
例えば・・・
交付した場合は
買主に債務不履行
(代金支払義務の不履行など)が
あれば10万円は没収されます。その反対に
売主に債務不履行
(引渡し義務の不履行)が
あれば売主は買主に20万円を
支払うことになるのです。
解約手付
解約手付は
契約の相手が
契約の履行までの間に
解除権があることを
証明するお金です。
手付金には
3種類あると
お話ししましたが
日本では
手付とは原則は
解約手付とされています。
原則としては
契約する時に払う手付金は
解約手付となりますが
「申し込み証拠金」とは違い
契約を白紙にしたい場合
解約手付は戻ってきません。
なぜこのようなルールが
あるのかといえば
買い主であるお客様の
契約解除を防ぐための
手段の一つなのです。
契約を無事に済ました後に
引き渡しまでに期間があるので
この間に買主の気持ちが変わってしまい
白紙に戻されてしまったら
売主は大きな損害が出てしまいます。
そのため
売主は手付金を預かることで
簡単に白紙に戻されてしまうことを
防いでいるのです。
また
売主側が契約を
白紙に戻したい場合には
手付金の倍額を
償還しなくてはなりません。
言われますが
以外にも近年では
資金調達に失敗した売主側の
「手付倍返し」による
契約を白紙に戻す例が
増えてきています。
住宅ローンの本審査に落ちたい時の正しい対処法とは
「住宅ローンの本審査に落ちたい」
そう思っているということは
申し込んだ住宅の
契約をすることを
白紙に戻したいと
思っているのではないでしょうか。
そう思ったときには
現在の状況を
冷静に考えてみてください。
- 申し込みの段階なのか?
- 預けたお金は申込金?手付金?
上記で上げたことを
確認したうえで
状況を整理していくと良いです。
まずは
申し込みの段階であれば
手付金を支払っている
可能性が低いので
キャンセルできる
可能性は高いです。
もしも申し込んだ際に
「お金を預かる」と
売主側の不動産屋に
お金を預けた場合
『領収書』を
確認してください。
「申し込み証拠金」か
「一時預かり金」などと
書かれていることが
一般的です。
すぐに連絡を入れて
キャンセルを申し出れば
全額返金されます。
もしも
返金を拒否された場合には
領収書があるので
不動産協会に連絡して
事実を話してください。
万が一
領収書を
受け取っていない場合でも
あきらめずに
申し込みの段階であることを
主張して
それでもだめなら
不動産協会に
連絡を入れるようにしましょう。
多くの不動産屋が
不動産協会に加入しているので
協会のほうで交渉したほうが
スムーズです。
次に
預けたお金が
『手付金』だった場合
この場合には
こちらからキャンセルを申し出ると
手付金は帰ってきません。
もちろん
ローン審査に落ちれば
売主側から
キャンセルされることも
考えられますが
審査に落ちるかどうかは
分かりませんよね。
ネット上などでは・・・
・キャッシングの
借り入れをたくさんする
・団信で病気だと告知する
など
無茶苦茶なことが
書かれていますが
そんなことは
やめたほうが良いです。
銀行側が
訴えてくる可能性も
ゼロではないので
リスクがとても
大きいと思います。
預けたお金が
「手付金」である場合には
不動産屋に
キャンセルしたいことを
正直に話し
「手付金」を
返してもらえないか
聞いてみる以外に
方法はありません。
法律的には
厳しいですが
正直に申し出て
「手付金」が返ってこない
可能性はゼロではないので
お願いしてみることを
おススメします。
もちろん
ローン審査に落ちて
売主側に
キャンセルされることも
あるので結果が出てからでも
良いでしょう。
最後に
住宅ローンの本審査に落ちたい!?
そんな場合の正しい対処法について
解説しました。
新築住宅はきれいで
とても魅力的です。
購入を検討したとき
予約が入ってしまうのでは?と
焦ってしまいますよね。
そんな時には
申し込み証拠金を
支払うことは問題ありませんが
領収書を必ずもらいましょう。
そして何より
売主側の不動産屋に
事前確認をしっかりして
キャンセルした場合に
どうなるのかなど
しっかり質問しておくことで
後のトラブルを防げるのです。